KARUNA TI LA
カルナティーラ
ブログ
ハードクレーム
昔働いていた占い会社の担当マネージャーに聞いた話です。
本当にすごいクレームは長年通ってくれているお客さんから出ると言っていました。
ある占い師に10年以上通っていたお客さんと、その占い師がトラブルになり、弁護士案件になったとのこと。
内容を聞いて、それは占い師が悪いわね、となりました。
お客さんと親密になり過ぎて、占い師が調子に乗ってしまった果ての事。
お客さんを自分のために利用してしまい、一線を超えすぎたのです。
そりゃお客さんも怒ります。
積年の信頼が怒りにひっくり返ったのだから、それはすごいでしょうね。
親しき中にも礼儀ありです。
しかし私もクレームというのは数件経験しておりまして、3件は統合失調症等の精神疾患を罹患されているケースで、この時の経験から被害妄想や幻聴の酷い場合は鑑定をお受けしないという方針になったのです。
占いをするのは精神的な健康を取り戻してからのほうがいいと思いますし、根気強く治療を受けて回復を目指してもらいたいです。
他に2件、私自身も、何度も鑑定していたお客さんからのクレームを経験しており、1件は青天の霹靂級の本当に理不尽な言い掛かりで、あまりにも理不尽すぎて私の方が今でも忘れていないくらい。
この件は、後日その人のご家族に謝られて縁が切れたのですが、その家が良くなるようにとかなり特殊な鑑定もしたので、その結果が悲しくて今でも思い出す事があります。
あの頃の私の実力では、因縁が深すぎて手を出して良い鑑定ではなかったのかもしれません。
ただ、そのお宅の鑑定を通しては、私自身もとても勉強をさせてもらいました。
もう1件はけっこうこじれそうでしたが、当時のマネージャーと会社が守ってくれたので、感謝しています。
クレームになった発端は、私がお客さんを叱ったから。
年下のだいぶ若い子だったというのもありますが、私は通常は叱るとかはないのですが、あまりにも問題行動を起こしたり、倫理観に悖るような事を平気でする場合は厳しく言います。
「先生ていつも優しいけど、言う時はハッキリ言ってくれますよね。」とは、長い付き合いの方の言。
感情的に怒るのと、道理を説いて叱るのは違います。
相手の事を思うから叱るのであって、叱ってもらえなくなったら、どうでもいい存在ということ。
自分の思いと相手の取り方の問題があるので、難しいところでもありますが。
ちなみにこのケースも、後から親御さんが来たという後日談があります。
対面鑑定が17年目で、主なクレーム経験は以上のような感じなので、多いのか少ないのかはわかりませんが、鑑定はお互いに敬意を払って、貴重な時間を有意義なものにしたいですね。
クレームにはなっていないけれど、後悔している鑑定は何件もあります。
私の不徳の致す所で、不勉強な故で、申し開きの言葉もありません。
しかし、こういった苦い鑑定を糧に、精進する以外に未来はありません。
占いというのはお客さんの人生、運命に寄り添っていく仕事ですから、軽々しいものではありません。