KARUNA TI LA
カルナティーラ
ブログ
プロの勉強と趣味の勉強
私の占い教室では、年齢も職業も様々な生徒さん達がプライベートレッスン形式で学んでいますが、大きく分けると趣味で学ぶ人と、プロまたはプロ志向の人がいます。
鑑定に主眼を置かない、趣味の勉強は楽しければ良いと思っています。
東洋占術の基礎的な解釈や、占い的な物の見方を学ぶ事を中心に、その方のペースでやっています。
私の方から、うるさい事は特に何も言いません。
復習してもしなくてもその人の自由ですし、覚えようが覚えまいがかまいません。
授業自体も個人的な相談や脱線の雑談で終わってしまう事もあるので、勉強の進捗も特に気にしません。
忘れていたら何度でも同じことを説明します。
かなりゆるりとやっていますが、少しずつ身の回りの事は見れるようになってきますし、何よりそうなると更に楽しさがわかってきます。
基本的に東洋占術の勉強量というのは途轍もないので、習い事としてそれをやろうという志そのものが立派です。
現代では使わないような、難しい漢字や用語もたくさん出てきますから混乱必死なのですが、楽しんでやってもらえたらいいなという感じです。
趣味の学びとは一転して、プロ志向の勉強は大変ハードになります。
私の経験上、プロになりたい、もしくは干支九星術の鑑定をしたいと言って勉強した人の、8~9割くらいは脱落してしまいます。
しかし、現在勉強されているプロ志向の生徒さんたちが偉いなと思うのは、最初から明確に勉強の理由や目標をもっていますので真剣です。
勉強のノートなどを見せてもらうと、復習した内容がびっしり書き込んであります。
こちらから何も言わなくとも、見えない所で努力されているのがきちんと伝わります。
私も通った道ですが、講義の後は必ず復習をして、教わった事は知識として次の授業までに自分の中に落とし込む。
同じ事を漫然と何度も聞くというのは、プロの世界の勉強ではあってはいけない事です。
私も、1回聞いたけどどうしてもわからなかった、解釈できなかったという時は、遠慮なく先生に聞きますが、何がどういう点で不明だったのかを先生に伝えられなければいけません。
自分は何がわからないのかを理解する、これも勉強です。
だから勉強で大事なのは、良い質問が出来るかどうか、だとも思います。
先生から与えられるだけが勉強と思っている人は、この勉強はまず続きません。
上級の勉強になればなるほど、手取り足取り細かく説明して・・・なんて事は絶対にありませんから、学ぶ事に対して貪欲さが必要になってきます。
たゆまず勉強を繰り返し積み重ねながら、占いで使う知識と鑑定の技術を身に付けていきます。
占い師というのは、お客さんの人生、運命という非常に重要な物事を扱わせてもらう仕事ですから、いい加減な態度や中身ではお客さんに向き合えません。
また、鑑定中というのは自分とお客さんしかいませんから、わからなくても聞く人もいませんし、全て自分の持てる力でその鑑定を完結しなくてはいけません。
そのためにも、幅広い知識、日ごろの勉強、見えない所の努力を積み上げて、力をつけないとならないのです。
そして知識は机上の空論ですから、それを鑑定でどのように応用していくかは、実際に無数の鑑定経験を通じて、磨いていく以外にありません。
一人の占い師が一人前になるために、本当は途方もない時間が必要だとわかって頂けると思います。
プロの勉強は甘くないですし、終わりもありません。
失敗もありますが、その振り返りを通じて克服していかねばなりません。
けれども、こういった地道な取り組みが安心感となって、お客さんに伝わるのではないかと思います。
勉強も鑑定も大変ですが、一歩一歩です。
学んで身に付けたものは、いつの日か必ず自分を支え、良い鑑定に少しでも近づけるための礎になってくれるはずです。